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2007年 08月 25日
夫はつるむのを好まないが、知人レベルのネットワークは持っているようで、その広さにときどき驚く。 「霞ヶ浦までアンクルを娘に会わせに連れて行かなければならない。」アンクル?ダーリンのおじさん?娘っていとこ?と聞くと、いや、ただのアンクル。とのこと。ただのアンクル(血のつながりはないが親しい)がいつもワラワラと湧いてきて、助けてくれたり手伝ってあげたり。 近所に出かけて、向こうから歩いてくるあの人、スリランカ人っぽいな、と思っていると、かなりの率で「お~、元気だった?どこ行くの?」と再会のあいさつ。この人も知り合いなんだ。いったいいつどこで知り合いになっているのか分からないが。 多くは情報提供などのお互い負担のかからないやりとりらしく、インターネットでのクリケットのワールドカップ観戦に一番いいサイトはどこかとか、漢字をペンパッドで直接入力する辞書が安い店はどこかとか、日本の自動車免許に切り替える時の実技試験の注意点など、日本人ではなかなか分からない情報も携帯ひとつですぐに手に入る。 でも、中にはお金を貸してと言ってくる人もいるみたい。それも友達の友達だったりする。そんなときは夫は適当な理由を言ってやんわり断り、あの人なら今、お金に余裕があるかも、と別の友人の名前を告げていたのを横で聞いていて、そんなこと言っていいの?と訝りながらも、こうしてネットワークが広がっていくのかぁ・・・と感心して見ていた私。 いろいろ助けてもらってるみたいだけど、あなたはちゃんと人助けしてるの?と聞くと、こんな話をしてくれた。 まだ日本語もたどたどしかった頃の話。 成田空港に友達を送りに行ったとき、帰りの電車で、ちょうど今日本に着いたばかりのスリランカ人に会ったそうだ。彼は今から名古屋に向かうが、日本語は全く出来ないし、名古屋がどこにあるのかさっぱり分からないので、夫は東京駅まで一緒についていき、名古屋行きの新幹線の切符も買ってあげたんだとか。 そして、何かあったら自分に連絡するようにと携帯の番号も教え、ホームまで連れて行き見送るという親切ぶりを見せたらしい。 帰宅して、あの人はもう名古屋に着いたかな・・・などと思っていたら、本人から電話が。ここは自分が行きたい長野ではなく、名古屋というところに着いてしまった。と困り果てていたそう。長野と名古屋の区別がついていなかった夫。 「あの人今頃どうしてるかなぁ」などと感慨にふけっているので、私がえ?それで終わり?何かフォローしなかったの?と聞くと、あとは自力でがんばるように言ったとのこと。 助けるより余計に話をややこしくさせた感があるが、困った時に助け合うのは国外生活者同士ならではのこと。できないことは断ればいいし、気が向いたら名古屋の切符代のように献金してもいいわけだ。 なんだか、いい加減なのだが、その構えないしなやかさ、私も学びたいところだ。
by kanamarine
| 2007-08-25 13:01
| スリランカのモノ・コト
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